基本情報
タイトル:神・時間術
出版社:大和書房
作者:樺沢紫苑(かばさわしおん)
概要
本書の内容と簡単な所感をまとめました。
内容
これが、“最高の生産性”を叩き出す極意! 精神科医が明かす、「脳科学に基づく集中力の使い方」×「アメリカ仕込みの時間術」で、あなたの24時間を2倍に増やす最強メソッド! 「時間の使い方」は、あなたの「人生の使い方」だ!
朝―集中力が高まる「脳のゴールデンタイム」をフル活用する。昼―「脳にいいリセット術」でダラダら仕事を脱する。夜―「正しい運動」がくたくた頭をシャキッとさせる。精神科医の「医学的メソッド」×アメリカ式の超効率的な「時短術」。
(目次)
序章 最高の人生を手に入れる「神・時間術」4つの原則
第1章 脳の機能を最大に生かす集中力の高め方
第2章 朝の時間を最大に生かす脳のゴールデンタイム術
第3章 昼の時間を最大に生かす午後のリセット術
第4章 夜の時間を最大に生かす運動&睡眠リセット術
第5章 仕事の時間を最大に生かす時間創出仕事術
第6章 自由時間を最大に生かす自己投資&リフレッシュ術
所感
1日は24時間。誰にでも等しく24時間。
しかし使い方は自由。どんな使い方をしてもいい。
しかし、前提として「 睡眠・日常生活・移動・食事 」など削れない時間もある。
私の場合、24時間は以下のようになる。
睡眠 7時間
仕事 10時間
食事 2時間
合計 19時間
残り 5時間
残り5時間のうち、お風呂や着替えやトイレ、会話、移動などで2時間。
実質自由に出来る時間は、3時間あるかないか。
この3時間をどのように過ごすかがポイントになる。
よくある時間管理と言えば、
・時間を意識して測りましょう (時間短縮系)
・移動時間も使いましょう (隙間時間系)
・無駄な時間を失くしましょう (整理整頓系)
・切り替えスイッチ (自律神経系)
・自分以外の人や物を使う (金が必要系)
結局のところ、どれが正しくて、間違っているということではなく、全部使えるところは使って、自分の「 ライフスタイルに合う方法 」で「 1日24時間をマネジメントする 」のが時間管理では一番実践的で、有効なんだと感じた。
主婦から社会人、学生まで、一読する価値のある本だと感じた。
本書とは関係ないところも含まれるが、時間管理についてまとめた。
時間管理とは?
1日というのは、24時間以上でも以下でもない。24時間は24時間。これは変更できない。
これをどう使うのかが課題になる。
24時間をどのように過ごしているのか把握する必要がある。
また、平日と休日でライフスタイルが違う場合、両方把握し、
1週間というスパンでどのような使い方をしているのかをまず見てみたいと思う。
1日 1440分 24時間
1週間 10080分 168時間
1か月 43200分 720時間
1年間 525600分 8760時間
先ほど、自由な時間を3時間としていたが、
これが合計でどのくらいの時間になるのか見てみる。
1日 240分 3時間
1週間 1680分 21時間
1か月 7200分 90時間
1年間 87600分 1095時間
無駄な時間
まずは、無駄な時間がないか見てみる。
無駄な時間を削って、30分でも1時間でも確保できれば、
1年で21900分 365時間の時間が手に入る。
時間を継続的に手に入れるためには、
「 整理整頓 」が第一ステップになる。
まずは、探す時間を減らす。
探す時間がある場合
・欲しいものを思い浮かべる
・どこにあったのか思い出す
・思い出したところを探す
・見つかるまで繰り返す
・なぜそれを探していたのかを思い出す
・探していたものを使う
・どこに片付けるか考える
・片付ける場所を作る or また適当に片付ける
・※次使う時にまた繰り返す
探す時間がない場合
・欲しいものを思い浮かべる
・取り出す
・使う
・元に戻す
このように、片付ける場所を決めて、100%ここにあるという状況を作る。
特に仕事で使うものやファイルは片付ける場所を決める。
時間管理は整理整頓からスタートしなければならない。
隙間時間
隙間時間は主に、移動時間など、ちょっとした時間のこと。
簡単な用事や考え事などは隙間時間を活用しましょう。ということ。
例)
電車の出勤時間 → 読書
電車の乗り換え → メール返信
コピー機でコピー → 会議資料に目を通す
トイレの順番待ち → スマホでタスク整理
コンビニの会計待ち → メールチェック
などなど、ちょっとした時間でも有効活用すれば、たくさんの処理を行える。
また、この隙間時間活用のもう一つのメリットは、重要なことは他の時間に集中して行い、いつでもできるようなことは隙間時間でやってしまおうと思えることである。
隙間時間にこだわりすぎても限度があるため、深堀するのはやめた方がよさそう。
代替時間
これは、人や物を使って自分の時間を最大限活用しようということ。
もちろん、お金を使ってサービスを利用するということも含まれる。
例)
洗濯・洗い物・掃除 → 家事代行
物をどこかに届ける → 宅配便
車を運転して移動する → タクシー
ここに関しては、お金がポイントになってくる。
自分の1時間分の価値 > 家事代行 ならいいが、
自分の1時間分の価値 < 家事代行 なら長くは続かない。
それこそ、収入や「 ライフスタイル 」に合わせた利用が必要になる。
仮に靴下やパンツが1枚1円なら、洗濯などせずに毎日使い捨てでもいい。
パンツが1枚1円なら、365日で365円だし、1枚500円なら、365日で18万2500円になる。
しかし、自分の時間をどう見積もるのかでどこまでのサービスや物や人を利用して、自分の時間を確保するのかが決まってくる。
時間効率の最大化
ここが時間管理のポイント
自分が使える時間を最大化するために、時間効率を上げていかなければならない。
毎日スマホでマンガを読みたい。でも、新しい勉強も読書もしたい。
そうなったらどうすればいいのか?
答えは、マンガも読んで、勉強も読書もしたらいい ということだ。
勉強や読書をするために、睡眠時間を削ったり、無理して隙間時間を活用したり、家事代行を毎日頼むようなことはしなくてもいい。
自分が1日のうち使える時間を意図的にコントロールし、1日あたりの生産性を上げていくことでそれが可能になる。
生産性
1日あたりの生産性を簡単に説明すると、1日に英単語を10個覚えられる人と、30個覚えられる人がいれば、30日で300個と900個で、600個の差が生まれる。
もちろんだが、1日に30個覚えられる方が、生産性が高い。
同じように、1日24時間という決まった時間でどれだけのことが出来るのかが、生産性を上げるということになる。
具体的には、上記で記載した、無駄な時間 隙間時間 代替時間 を利用して、自分が1日にどれくらいのことが出来るのかをライフスタイルに合わせて調べてみる。
そして、それだけでは限界が出てくるので、これから説明する、集中と緩和を使ってさらに生産性を上げられるような時間の使い方をする。
集中と緩和
人は1日で、集中と緩和を繰り返す。
それは、交感神経と副交感神経が身体に作用しているからだ。
時間効率を最大化して、生産性を上げていくなら、集中タイムに生産的な働きをし、緩和タイムにはしっかりと休む。このサイクルをうまく使いながら、1日の時間の使い方を活用していく。
時間帯
もっと集中力が高まるのは、午前中。しかも起きて、2~3時間が脳のゴールデンタイム。
この時間に仕事や勉強を行うと非常に効率がいい。
次に、お昼の時間。お昼ご飯を食べたあとは、眠たくなる。もっとも事故が起こりやすい時間帯は、14時から16時。午前中の疲れと、昼ごはん後の眠気で一番集中できない。ここは、人とあったり、打ち合わせをしたりする時間。
次は、夕方。夕方の時間は、仕事もラストスパートで最後の集中時間。
夜の時間は、ゆっくりと休む時間。明日の午前中に向けて、交感神経を副交感神経に切り替えていく時間。ここで、リラックスし、身も心も休めることで、質のいい睡眠が可能となる。
集中力を上げる行動
集中力を上げる方法
・朝一番日光を浴びる
・朝一番熱めのシャワーを浴びる。
・朝一番リズム運動を行う。
・朝はテレビをみない。情報の受動的なインプットは脳のゴールデンタイムを疎外する。
・朝ごはんを食べる。(八分目)
・集中力の継続は15分、45分、90分のサイクル
・30分は15分の2セットと考える。
・時間間際になると、集中力が高まる。自分でリミットを決める。
・昼食は出来るだけ行ったことのないお店にいく。
・食後の日光を浴びながらの軽い運動は午後からの集中力を上げる。
・適切な運動を行えば、午前中同様の集中力が復活し、脳のゴールデンタイムになる。
・集中力の波にうまくのること
集中力を下げる行動
・睡眠時間を減らす(7時間以下)
・深酒してから寝る。
・寝る前にスマホをいじりながら寝る。強い光や興奮した状態で寝る。
・休憩のつもりでスマホを操作する。ゲームや動画など、休憩になっていない。
・デスクの上のものが散らばった状態
・ながら仕事。人間は素早く切り替えを行っているだけで、一つのことしかできない。
・集中タイムに誰かに喋りかけられると集中力が切れて15分ロスする。
・無理して集中しようとすること。
・休日の寝溜めには効果がない。平日1時間早く寝る方がいい。
・寝る前に食事をとると、疲労回復のホルモンが減少するため、7時間寝ても意味がない。
・空腹を我慢して残業をすると仕事効率が下がる。
緩和
・夜は早めに寝ること。
・ぬる目の温度のお風呂に入る
・寝る前2時間は何も食べない。
・寝る一時間前は強い刺激を体にも頭にも与えない。
・肌と肌が触れ合うような
・寝る前の2時間のリラックスは何よりも優先するべき時間
・遅くまで残業してリラックスタイムを取らないと、次の1日をつぶすことになる。
・寝る前2時間はゲーム、飲酒、食事、激しい運動、スマホはやめる。
・家族とのコミュニケーション
・ペットに癒される
・ストレッチする
・音楽を聴く
・アロマでリラックスする
その他
・暗記系は、寝る15分前に行うと、日中の1時間に匹敵する
・人間は寝る前に考えた人間になる。
・今日あった楽しい出来事を一つ思い出す。
・オキシトシンの分泌はスキンシップや性交、キスなどによって分泌されます。
※オキシトシンは
・1日15分の運動は死亡率を14%下がり、していない人と比べて3年延びる。
・週に1回1時間、汗をかくような運動で、脳のパフォーマンスが上がり、仕事効率が上がる。
・脳のゴールデンタイム 朝の30分は残業中の夜の1時間に相当する。
・朝の30分でメールチェックを行うのは、もっとも無駄なゴールデンタイムの過ごし方
記録
まとめ
時間管理の目的
自由な時間を確保して「 自分が好きなことをする時間 」を作ること。
自分がワクワクして好きだと思えることに時間を使うこと。
どんな時間を過ごしたのかで人生の大半は決まる。
夢中になれて没頭できるものがない人はそれを見つける。
見つからない人は何でもやってみる。
もしくは、前からやりたかったことにチャレンジしていく。
そうやって人生を豊かなものにしていく。
時間管理の基本的な考え方
サラリーマンは1日の大半の時間を、仕事が占める。
絶対にやってはいけないのが、空いた時間でさらに仕事をすること。
出来た時間をどんどん仕事に回していくと、あなたはそれだけ社会から必要とされなくなってくる。理由はあなたの成長が止まってしまうからだ。
何年経っても成長の「 PDCA 」が回らない。
作った時間は、自分の仕事に必要なスキルアップに使う時間にする。
朝1時間の勉強・昼30分の読書・夜1時間のアウトプットなど。
例)営業の場合
セールストーク、行動心理学、市場調査、人付き合い、テレアポトーク、キャッチコピー、業界の専門知識
など、今よりも高いスキルを身に付ける勉強は山のようにある。
身に付けたスキルを仕事で発揮し、「 自己成長のPDCA 」を回していくことで会社や社会により貢献していけるようになる。
そうするとあなたの希少価値は上がっていく。希少価値が高いということは、それ相応の対価を手に入れることが出来る。また、社会から必要とされる人材になっていく。
しかし、空いた時間を仕事にあてていれば、そんな日はいくら待っても来ない。
「 しんどい・大変なのは今だけ 」とよくいうが、
「 自己成長のPDCA 」を回さない限り、しんどい状態はずっと続く。
先ずは、仕事を始める時間と終わる時間を決める。
時間内で、倍以上の成果が出来るようなスキルを身に付けよう。
最後に
時間管理に関するレポートを別でまとめた。
人に説明して理解してもらえることを前提に作ったレポート。